飛んでいる矢は止まっている。
こんにちは。
今回は有名なゼノンのパラドックス、
「飛んでいる矢は止まっている」という命題についてお話ししたいと思います。
シンプルに言って意味不明です。矢は飛んでいます。そんなの見ればわかります。
しかし、彼は止まっていると主張しました。
一体どのような思考なのでしょうか。
解説していきたいと思います。
例えば秒速10mで飛ぶ矢があるとします。この時、1秒間で矢は10m進みます。ということは、0.5秒速で5m、0.1秒なら1m進みます。では、この値をどんどん小さくしてどうでしょう?
0.01秒なら10cmというように、限りなく小さい値まで分割していくと、矢はほとんど動かなくなります。そして限りなく静止に近づいていきます。
あれ?待って。矢が止まってんじゃんか。
そうです。彼はこう考えた結果、飛んでいる矢は止まっている。という答えを導き出したのです。
しかし、やはり動いているものは動いています。誰が見ても動いています。しかし、多くの哲学者はこれを論破することができませんでした。どうしても論理的に説明ができなかったのです。
結局、100年以上経った後に回答が出されました。
「時間は分割できない。」というシンプルな回答でした。
ここで時間を詳しく定義しだすと延々と書き続けないといけなくなるので省きますが、つまり、時間は流れ続けるものであって、瞬間を区切ることはできない。よって、止まっているというのは誤りである。とのことでした。
哲学、面白いですですよね?
難しいイメージが常にまとわりついていますが、意外と身近なことを扱っていたりと興味を惹かれるものが多いです。
分厚い哲学書を開けとまでは言いませんが、何か少しでも興味を持った人物などに目を通してみるのも良いのではないでしょうか。
ありがとうございました。